毎年3月になるとソトイワシの群れが一湊のダイビングエリアに入り込み、-15mぐらいの砂地に200匹くらいが溜まって、連日狭いエリアを遊泳しているのが見られる。
いわゆる「春の風物詩」のひとつだ。
このソトイワシ、大西洋、太平洋の赤道付近の亜熱帯域を中心に分布しており、日本でも稀に釣れるようだが、味も不味く、骨が多いため、好んで食べられることもなく、その名前もあまり知られていない。
ところが海外では「ボーンフィッシュ」と呼ばれ、近年愛好者が増えつつある海のフライフィッシングの好ターゲットとして人気があり、フライフィッシャーの間ではとても有名な魚だ。
フロリダやクリスマス島、そしてカリブ海の島々などが釣り場として有名で、特にバハマは聖地とされているようだ。
これらの地域ではボーンフィッシュが生活の中にも息づいていて、バハマの10セント硬貨の中では2匹のボーンフィシュが泳いでいるし、キューバではボーンフィッシュを図案化した切手があったりする。
その生態は今ひとつ掴めないのだが、フライフィッシャーたちは産卵の為に浅場に大挙して押し寄せるボーンフィッシュを狙うらしいので、屋久島でも産卵期は河口付近の浅場などもっと浅いエリアにいるのかもしれない。
日本でもカリブ海の島々のようにフライでボーンフィッシュが狙える!などといって、大挙、日本のバハマ・屋久島に世界中のフライフィッシャーたちが押し寄せてきたら困るので、この話はこの辺で・・・
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